ピアメディエーションで、人生が変わった!
池田 真茶(いけだまちゃ) 本名:池田真由美
大阪府池田市出身
大阪府下の公立高校にて特別非常勤講師(カウンセリング入門を担当)
人間関係で失敗を繰り返す、どこにでもいる一般人。そんな私が、「メディエーション」を知ったことで考え方が変わり、「ピアメディエーション」を伝えるようになってからは、生き方がとても楽になった。人間関係は、再構築できると信じて、活動を続けている。
なぜ、そう思うようになったのか? ぜひ、少しお話させてください。

はじめに・・・「もめごとは、組織を強くするチャンスです」
18年間、私は「感情(アンガーマネジメント)」と「対話(ピアメディエーション)」の現場を見続けてきました。
対立を恐れるのではなく、それを「関係性を再構築する種」に変える。今では、それが私の使命だと思って活動をしています。
【原点】 もめごとは「悪」だと思っていた私
幼少の頃から気が強く、自分の中で「これ間違ってる!」と思ったら、父親にも反論するほどだった私。大声をあげてチャンネル争いをしたことを思い出します。
受け入れられるかどうかは別として、その当時から「自分の想いは伝える」ということをやってきたんだと思います。そのために、数々のもめごとに向き合っては玉砕してきたんです。それは、社会人になってからさらに大きくなりました。私の伝え方に問題があるんだろうか? 何でも向かっていく性格のせいなのか失敗を繰り返すうち、いつしか私は、「もめごと」に対して良い印象を持たなくなっていました。そして、周りから変な目で見られることにコンプレックスを持ち、一時は人前で発言が出来なくなるほどのあがり症でした。
それでも、私には疑問が溢れていました。
「どうしてみんなは自分の想いを言葉にして伝えないんだろう?」
想いを伝えて何が悪いの? 私自身、こてんぱんに負け続けてきましたし、意見が通らないことは問題ではありません。それよりも、自分の想いを主張できないことにモヤっとしました。
そんな時、様々な偶然が重なって出合ったのが「メディエーション」です。
【衝撃】「関係性再構築のチャンス」人生を変えた師匠の言葉
「メディエーション」とは、ADR(裁判外紛争解決の手続き)の1つで、第三者の介入によって話し合いで問題の解決を目指そうというものです。今では、裁判に頼らず、身近なもめごとには、ADRが良いのでは?と思っています。
まず、私が嬉しかったのは、「もめごとを怖がらなくていい」という言葉でした。
周りの人たちは、ちょっとしたもめごとでも「関わると面倒くさい」という理由で問題から逃げることが多く、想いを伝えたい私には、理解が出来ませんでした。
そのため、「トラブルやもめごとが悪い訳ではない」という考え方は、私の根幹を揺るがすほどの衝撃だったのです。
【葛藤】なぜ、ピアメディエーションが日本で普及しないのか?
「もめごとがあったからって相手と話し合うのが悪い訳じゃないよね?」
そう思えた私は、「メディエーション」の考え方に共感し、学びを深めました。その中で、多くの疑問にぶつかったのです。
「正論をぶつけ合う」ことから逃げた人たちは、一体どうしているんだろう?ということです。「自分の想いを棚上げにすること?」それとも、「諦めるの?」 問題から回避することで、「逃げるが勝ち」という想いがあるのかもしれませんね。場合によっては、声高に吠える側が一方的に「ごね得」になることもあるんですよね。
「そんなのおかしい!」「ちゃんと想いを伝えようよ!」
そう、思うのです。(恋愛に関してはなかなかできませんでしたが・・・)
これって、「秘すれば花」だとでも思っているんですかね?
私は、2007年よりピアメディエーションを学び始め、生徒たちに授業で伝える中で、その考えはより一層大きくなりました。
実は、アメリカやカナダ、北欧など、様々な国では、この「ピアメディエーション」学校現場に導入され活かされていると聞きます。
では、なぜ、日本では普及していかないのでしょう?
第一に「もめごとは悪いもの」とネガティブに捉え、「和を乱す者」という認識があります。そのため、同調圧力が働き、その場の波風を立てず、表面上だけ「仲直り」させて和を保つことが最優先されることが多いからです。また、「他人の行動には干渉しない」を美徳とすることも影響しているようです。
ピアメディエーションが普及している国々では、自分の意見を主張することは「市民としての正当な権利」として捉えているため、摩擦を認め合い、対話によって合意形成をしていく環境が整っていることが大きな違いだと感じます。
【発見】根本は「相手を理解する」ことだった
「真茶の授業って、国語みたい!」と、生徒が言ったんです。最初は、たまたま言ったんだと思っていました。が、不思議と毎年のように生徒たちが言うのです。
そんな時、師匠から面白い言葉をもらいました。
「サマライジング(要約)」には、5つの国語力が備わっている!
ただ単に話を聴くだけではなく、聴いた話を短く要約し、まとめることで、話し手の頭の中を一緒に整理していくからです。
サマライジング(要約)で身につく5つのポイント
理解:相手の話を理解しようとする力
分析:どんな話をしているのか?何を伝えたいのか分析する力
洞察:どう思ったのか?何を不満に思っているのか洞察する力
構成:話し手の内容を短くまとめ、自分の言葉に構成し直す力
表現:身振り手振りを付けながら、言葉を選んで表現する力

ピアメディエーションを学ぶ上で大切なのは、「相手を理解しようとする想い」なのだと気づかされました。
なるほど~と唸った私。確かにそうだなと確信しました。
【進化】話し合う環境を整えなければならない理由
では、「相手を理解する」どころか、「面倒だから問題から逃げる」という人が増えたことで、何が起こっているのでしょう?
忘れてしまえるなら問題はありません。ところが、問題を先送りしただけで、何一つ解決させないまま、想いが宙ぶらりんになっている人が多いのです。すると、「何かモヤモヤする」という表現しがたい感情が「違和感」となって燻るのです。
それらは、自分で感情や状況に蓋をしてしまうことで起こります。
自分に向き合い、自分がどうしたいのかを紐解いていく。
モヤモヤする感情の正体を見極め、相手に想いを伝えること。
想いを自分の言葉で伝えると、結果的に、相手に理解されなかったとしても、意外とスッキリするものです。それは、自分で問題に向き合い、「決着をつける」ことが出来たからだと思うのです。言えないでモヤモヤするよりも、「想いを昇華させる」ことは、実は、とても大事なのです。
だからこそ、「相手と向き合い直す」環境が大事になってくるのです。
【現場】学びを活かすと見えてくる 組織と子どもたちの変化
ピアメディエーションの学びを深めたことで、ここ数年、私自身救われているなと感じることがたくさんあります。それは、苦しい時、悲しい時ほど、全てから投げ出したい気持ちに向き合えていると感じるからです。
「問題から逃げてはいけない」と言っているのではありません。
ただ、逃げてばかりいると、それはいつしかクセになり、本当に大事な相手との「対話」が出来なくなってしまいます。
実は、「もめた時が、相手を知る絶好のタイミング」です。
そのため、私は、生徒たちに「もめごとは、チャンス到来!」と伝えています。
【未来】一人ひとりが「想いを表現できる」社会へ
では、なぜ、いま「ピアメディエーション」(PM)が必要だと思うのでしょうか?
三人集まれば文殊の知恵
これは、 1人では解決できない難しい問題でも、複数人で知恵を出し合うことで、思いがけない良い知恵が出るよということわざです。多様な価値観がぶつかる現代において、「正論のぶつけ合い」ではなく「協力や合議の大切さ」から「第3の道を」創造していくことがもめごと解決の近道なのです。
自分と考えが100%同じ人なんて、この世の中には存在しません。意見は違ってていいのです。何でもかんでも同じ意見の人は、逆に気持ち悪くないですか?
そう考えると、どこが違うポイントなのだろう?と、相手に興味がわきませんか?
そう思えたら、あなたにもチャンス到来です。第三者となる仲間に手伝ってもらって、じっくり話し合いましょう。結果的に物別れに終わったっていいじゃないですか!
企業でも学校でも同じです。人が数人集まれば、意見の相違は必ずあります。
そこで、問題から目を逸らすか? それとも、違う意見に耳を傾けて向き合うか?どちらを選択するのかは、あなた次第です。
「これからどうしたいか?」という「未来へ向けた話し合い」のテーブルに付くことが出来れば、壊れかけていた人間関係の再構築に繋がるのかもしれません。
さいごに・・・
ここまでお読みいただきありがとうございます。
様々な体験を通して、皆さまにも、ぜひ、1つでも心の中の違和感を外し、楽になって欲しいと願っています。
最後に、こんな言葉を送ります。
挨拶は時の氏神(あいさつはときのうじがみ)
挨拶(ここでは、仲裁をする人のこと)は、まさに氏神様のように有難く大切な存在です。だからこそ、もめごとが起きた時、その提案や取りなしには、素直に従うのが、最善の道ですよという教えです。
まずは自分が楽になり、そして、困っている方々のお話を聴いてサポートしてあげませんか?
ピアメディエーションの考え方・学びの中には、それらが満載です。一緒に学びませんか?